蚕業技術研究所

蚕卵の冷蔵には湿度が影響する

日本では、5月に飼育した蚕から6月に得た卵を、翌年春まで保護し使用しています。この卵をすぐに使用したい時には、即時浸酸法といって、産卵後25℃に20時間ほど置いてから温めた塩酸液に浸したあと、水洗し、再び25℃に置いてふ化するのを待ちます。温めた塩酸液に浸す処理は大切で正確におこなうことが求められます。このようにして使用可能となった卵を、さらに長期間使用できるようにするためには、5℃に保管すると40日位はもちます。
この5℃に保管する条件を検討した結果、保管中の湿度条件が卵の重さを保つのに大切であることがわかりました。湿度が高い場合には保管中の卵重の変化は少ないのですが、低いと卵重がどんどん減っていきます。そして、ふ化率も湿度が高いほど良くなります。
結論として、即時浸酸法をおこなった卵は、浸酸処理から25℃で18時間たった頃に、5℃で湿度88%の条件で保管されると、100日間は使用できます。

即時浸酸の卵を5℃に保管したときの湿度と卵重変化の関係
【即時浸酸の卵を5℃に保管したときの湿度と卵重変化の関係】
【ふ化率が95%以上である有効保管期間】

湿度有効保管期間
88%100
64%60
34%20
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