
蚕糸業が近代日本の発展に貢献してきた歴史や蚕糸業の文化的な重要性を広く周知することにより、養蚕・絹の歴史について知り、絹製品を通じて養蚕の振興、絹の伝統文化の継承を目的に制定しました。
具体的には、蚕糸業関係者が「蚕糸の日」にわが国の養蚕・絹の歴史について広報を行ったり、国産絹製品のプロモーションを実施することなどを通じて養蚕の振興、絹の伝統文化の継承を推進します。
宮中御養蚕が始まった日(旧暦)。
昭憲皇太后(明治天皇の皇后)が宮中御養蚕を開始した明治4年の第1回の掃立日(はきたてび)に由来します。
宮中御養蚕が開始されるにあたって、実家が農家で養蚕の経験もある渋沢栄一氏がその掛りに選ばれ、渋沢の遠縁で養蚕業に精通している田島武平氏(群馬県佐波郡境町島村)がお世話役として養蚕を行いました。当初、皇居の吹上御苑内にあるお茶室が御養蚕所(現在は大正3年建築の紅葉山御養蚕所でご養蚕)として充てられ、第1回の掃立は、田島武平製造の「新白」という蚕品種でありました。
※「掃立」:卵から孵化した蚕を飼育場所(蚕座(さんざ))に羽ぼうきで掃き下ろす飼育開始の作業のこと。
3月を「蚕糸月間」として、わが国の蚕糸業に関して理解を深めていただく蚕糸・絹のイベントや国産繭・生糸の付加価値向上等の取組が全国各地で展開されます。
これらのイベントに出来るだけ多くの方々が参加していただければ幸いです。
2025年3月の「蚕糸月間」に各地で行われるイベント等は次のとおりです。